五木寛之さんの「生きるヒント」
90年代に大ベストセラーになった本。
・・・ということは知ってはいましたが、
読んだことはありません。
えぇ、90年代というとまだ生まれたばかり!
と、いう設定の数江です(笑)
(公式発表26歳)
冗談はさておき。
私は、グループ会社甲斐ゼミナールの方で
小学生の国語の授業を担当しているわけですが
その教材の中に、件の「生きるヒント」があったわけです。
ほんの一部分を読んだに過ぎませんが・・・
心揺さぶられました。
暗さよりも明るさが、
なみだよりも笑いが、
悲しみよりもおしゃべりが、
そして愚にもつかないギャグが、
ユーモアともいえない冗談などが、
テレビや雑誌やさまざまなところにあふれています。
みんなが、<暗い>と言われることをおそれている。
そして明るく軽快で楽しげであることを求めている。
それほどまでに現代人は暗さをおそれ、
悲しみをきらい、なみだを軽蔑し、
みんなが明るくゆかいであることを
求めなければならないのでしょうか。
と、本文にあるのです。
読み進めると・・・
明るく生きるためには、暗さを直視しなければならない。
本当のよろこびを知る人間は、
深く悲しむことを知っている。
人間は泣くことにおいて人間らしい存在でありうる。
と、五木さんの持論が展開されていきます。
その合間に紹介されているアサガオの話が
これまた興味深くおもしろいものでした。
続けて本文には・・・
人間の世界には、真っ黒い巨大な穴が
ぽっかりと不気味な口をあけています。
そこをのぞきこむことの不快さに、私たちは目をそらし、
できるだけかろやかに明るく生きてゆこうとする。
しかし実際には、そういう努力は、
ほんの一時のなぐさめにすらならないのではないか、と考えることがあります。
切なさ、苦しみ、悲しみをはっきり表現した方がよい。
その不幸や悲惨さを直視すべきである。
暗さのどん底におりてゆく人間こそ、
明るい希望と出会えるのではないか。
と、筆者は結んでいます。
日々、暮らすことにいっぱいいっぱいで
なんとなくその場しのぎで生きていないかしら・・・
と、反省してみたり。
「真っ黒い巨大な穴」
覗くのがこわくて逃げてないかしら
と、振り返ってみたり。
さっそく・・・
「生きるヒント」買って読んでみようかしら。
と思ったしだいであります。
(数江)